まだ、人を好きになるということが、誰かを”一番に”好きということがよく分からない。だけど少しずつ分かりかけてきているのかな?そんなジュリコのお話。
保育園の頃は、「好きな子がいるんだけど、お友達がその子のことを好きだっていうから、内緒にしておいた方がいいよね。だって、私が好きだってもし誰かから聞いたら悲しむかもしれないもんね。」そんなことを言って、一度も成就しなかった、彼女の誰かを好きだと思う気持ち。
小学校に入学してからしばらくして、「うちの息子とラブラブらしいよ」と男子のお母さんから聞いた。聞くまでそんな話、彼女から聞いた事なくてちょっとびっくり。
本人に聞くと、あっさり「うん、好きだよ」と。
でも、そこは小学生らしく、背が高くてかっこいいから!が理由。(この頃は足が速かったり背が高かったり、そんな理由でモテたりしてたよね)
話をしてみると、相手の子はとっても優しくてかわいくていい子で、
毎日が楽しそうでいいわね〜と懐かしさMAXで幸せな気持ちに。
私も学校に行く機会が結構あるので、その度にふたりの様子を何気に伺ってはにやけてみたり、両思いの二人を「なんだよお前ら、(気持ちが)行ったり来たりじゃん」と冷やかす男子たちに「行ったり来たりってなんだよ笑」とツッコンでみたり、ちょいちょい話に入ってくる邪魔な傍観者になっております。
ただその話をうちに帰って主人にすると、若干不機嫌笑?
父親ってそんなもん?
だって小学生の「好き」だよ?そんなムっとすることもないじゃん。
その反応おもしろいなと思う反面、見てきたかわいい二人の様子を同じテンションで共有できないものかしさよ。
これは男親だからなのか?
息子に好きな子ができたとき、私も同じような複雑な心境になるんだろうか。
高校生くらいになったらちょっとしたヤキモチ、焼くこともあるのかもしれないけどさ(焼いたって仕方がないんだけど・・)。「絶対お母さんと結婚するから、僕がデートするくらい大きくなるまで、おばさんにならないでね。」かわいい顔を私に向けてそう何度もいう息子が、急に現実に気がつき、二度とそんなことを言わなくなるその日がくる上に、姉でもなく、私でもない子を好きになるんだもんね。
親離れしていく子どもを見送る寂しさのようなものも感じることでしょうとも。
だとしても、今この幼い恋にヤキモチを焼くとは、父親って面白い。
「学校から帰って来る時、男子とは別ルートで帰っておいで」
そんなこと言ってるんだよ。絶対あれ本気で言ってる笑。できることなら自分が学校まで迎えにいこうかとさえ思っているはず。
私はというと、娘の隣をキープしようと必死で他の男子から娘をガードしようとしていたりする、その男子の独占欲みたいなものを微笑ましく眺めていたり、「いいなあ・・この頃の両思いってきっと楽しいんだろうなあ」と私まで幸せな気持ちになったり。
娘には、彼女の細胞の中に「独占欲」という文字が家族以外の対象には全くなく、どうしてずっと一緒にいたいのかしらんと不思議な気持ちでいて、ちょっとした混乱に陥っている様子。
これも心の成長過程だね。
かっこいい子と思っている子と、遊ぶ時にちょっと一緒に遊べたらそれで十分満足してしまうくらいにまだまだ幼い彼女。家族以外の人を”一番”に好きになるってどういうことなのかまだよく分からない。「かっこよくて好きだよ」といったことで両思いってことになったけど、他のお友達(男女の境なく)好きなお友達はたくさんいるのに、口に出していう「好き」の意味が、小学生になって変わってきてる気がする(ちょっと面倒くさいと思っているあたり、ドライな彼女らしい)。
ママやパパは、誤解を招くからやたらと好きだよというなっていうの。(母からすると、彼女が好きだよっていうと、男子たちは異性としてだと誤解するし、それでやたらと傷つけても・・と思う訳で)
その意味がちょっと分かってきた、ジュリコ6歳の夏。
一度好きだと口にして両思いになったら、他の男子と遊んでいるのがいけないことのようなそんな雰囲気よ。なんだか面倒臭い。ちょうど夏休みに入って、滅多に学校のともだちとも会わなくなるからなんだかちょうど良かった♪今、そんな感じ。
性別関係なくみんな大好きで、楽しくただただ遊んでいればよかった、保育園の頃の友達を懐かしむことが多くなってきた。
保育園の頃とは違う気持ちで相手の気持ちになって考えてみることを、今私と娘とふたりで想像力を働かせて実践中。言葉で説明しきれない気持ちは、想像して、考えて、一緒に共感しあうことからはじめてみよう。
そんな段階。
私も手探り状態だから、これが正解なのかどうかはわからないけど。人を好きになることについて、大人が先回りしてあれこれ言い過ぎることだけはやめようと、ずっと前から決めていたの。(娘と恋バナ、何気に楽しみにしていたんだよね)傷つけたり傷ついたりすることから学ぶこともあると思うから(その傷が修復可能な小さな傷だといい)。
家族に対しては「うちの家族が一番すき!」と断言できる娘だけど、お友達(ことに男子)に関しては、その時々で気持ちは移ろいでいくみたい。ずっと娘ひとりを好きでいてくれて、優しい表情で話しかけてくれるその男子の気持ちも自分の気持ちもどう大切にしていけばいいのか。いろいろ考えてはキャパオーバーになって弟との楽しい時間へ逃避行してみたりしているみたいだけど、少しずつね、成長していけたらいいなと思う。
弟が「お姉ちゃんは僕だけのお姉ちゃんだからね。誰にもあげないよ。心配しないで」そんなことを言うもんだから、お姉ちゃん喜んで現実逃避しちゃう。
私はそっと、時にニヤリ&ほっこりしながら、その様子を眺めていたいなと思います。パパには面倒臭いからいちいち教えてあげないことにする笑。